読書記録。
林真理子さんの『奇跡』。
本屋に積んであった
"こんなにも人を愛してみたい"
の帯に惹かれて。
愛ってなんだったかなぁって最近思ってるんでしょうね。笑
そして、
愛したいと思っているんだと思う。
普通の小説かと思ったら、
梨園の妻のお話で、実名での。
でもフィクションって書いてある、、
インスタにもいらっしゃったよ。笑
一読したあとに、
現実にいらっしゃるってことよね?
と思ってしまって名前+画像で検索w
林真理子さんの描写力ってほんとにすごいなぁと。
本を読みながら頭が勝手に想像してた人物と見た目もオーラもそっくりだった!
この本の描写、すごく美しかった。
情景が、
歌舞伎の世界だったり、
パリだったり、画家だったり、アートだったりするから、すごく艶やかだったり繊細な表現が多くて。
文字だけで堪能できるんだな、美は。
"最期"の、博子の強い思いに胸がギュンギュン。
それなのに、
ほとぼりが覚めたかのように終速していく物語に、
余韻がすごいというよりかは、
自分を重ねる余白がある。
思い出したのは、
夫と付き合っていて、
夫が新卒で入った会社の研修旅行でのこと。
会社にもプライベートにも使えるような黒の革のバッグが、
私が彼に初めてしたプレゼントなのだけど、
同期のユーモア大好きな子が、そのバッグにいたづらでバナナの皮か何か生ゴミを入れて、夫を笑わせようとしたことがあって、
めったにキレない温厚な夫が、
しかも新入社員研修なのに
本気で怒って
「このバッグは彼女がはじめてくれた大切なプレゼントなんだよ!!!
だれだよ!でてこいよ!!」
とみんな目が点になるような大声を張り上げたことがありました。
それを研修から帰ってきてから、
あんなマジギレしてしまって、、と長い間すっごくうなだれていた。
今思ったら、
私ってめちゃんこ愛されてるなぁと何だかじんわりなのだけど、
その時はわたしがあげたバッグごときでそんなことになってしまって申し訳なくて、
フェイスブックで同期の名前を見つけ出して、
顔見知りでもないのに、
こんなことがあったと聞いて、、うんぬんかんぬん、
申し訳ありません。
これからも宜しお願いうんぬんかんぬん、、
とメッセージを送りつけていたことも思い出しました。
今思えば余計な口出してしてほんとポカンやなって感じだけど、
バッグ事件のせいで彼の会社での立ち位置とか変なレッテル貼られたりとかめちゃくちゃ気になって、
って行動だったんだろうなー
夫の我を忘れるような言葉だったり、
わたしの、どうにか私にできることないだろうか、、
なんていうそういった行先の行動、、
愛ってそういう揺るぎないパワーを秘めているんだろうな。
それらは、
あってるか間違ってるかは別として、
いつか人生を振り返ったときに、自分の生き様となる美しい一幕なのだろうなぁと、
ふと思いましたよ。
この本は、敬老の日に、
王妃とか女帝とかそんな本が大好きな私のおばあちゃんにあげよう〜